山笠に“起源の勢い水” 聖一国師 生家の沢から 768年の歴史初 静岡便就航が縁

山笠に“起源の勢い水” 聖一国師 生家の沢から 768年の歴史初 静岡便就航が縁

 福博の夏を彩る博多祇園山笠(7月1日-15日)のフィナーレ「追い山」の勢い水に、今年は祭りの起源とされる聖一国師(1202-80)ゆかりの水が使われることになった。静岡市の生家を流れる沢の水だ。今月開港した静岡空港と福岡空港間の定期便就航が縁で、768年に及ぶ山笠の歴史の中で初めて実現する。祭りを盛り上げる、景気づけとなりそうだ。

 福岡との交流を目指す静岡側の要請を受けた、特定非営利活動法人(NPO法人)「全国街道交流会議」(本部・福岡市、田中孝治代表理事)が橋渡し役を務めた。

 祭りは鎌倉時代に聖一国師が疫病を鎮めるため、博多の町で施餓鬼(せがき)棚に乗って水をまいた故事に由来することに着目。生家敷地内の沢の水を運んで使用することを思いつき、博多祇園山笠振興会に提案。快諾を得た。当日は静岡市の小嶋善吉市長が空路来福し、水を届けるという。量は未定で、どの場所で使用するかなどは検討中。

 聖一国師は静岡市栃沢の生まれ。勉学のため宋に渡り、帰国後に承天寺(福岡市博多区)を開いた。静岡茶の始祖としても知られ、生家の米沢家は今も茶を栽培。沢の水は茶園で使われている。

 開港初日の4日には、福岡県の麻生渡知事を団長とする交流団に同振興会の瀧田喜代三会長も加わり、静岡県を訪問した。

 瀧田会長は「祭りの起源とされる聖一国師ゆかりの水。追い山で使うことは大変結構なこと」と歓迎。田中代表理事(静岡県掛川市)は「静岡では、聖一国師が山笠の起源とはあまり知られていない。これをきっかけに、お互いの地場産業の交流にもつながれば」と話している。
6月13日15時7分配信 西日本新聞


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